小学生のお子さんの成績を上げようとお考えなら、間違いなく予習がおすすめです。必要な物は教科書とノートだけです。特別な教材は必要ありません。
ですが、予習は子供にとっては難しい学習です。何をどのように勉強していいのか分からないご家庭も多いと思います。おすすめの予習方法を紹介します。
予習と復習!どとらが大切?
予習と復習はどちらが大事か?
どちらも大切ですといいたいところですが、予習の方が重要です。
復習は学校で勉強したことを繰り返して勉強するのみです。
ですが、予習は自分で教科書を読み、知らないことを自分の力で学び取って行くことが必要になります。「自分で勉強する力」がついていくのは、間違いなく予習です。
予習に必要な勉強道具
小学生が予習で必要な道具は何でしょう?
それは教科書とノートです。小学校で勉強する内容は、全て教科書に書いてあります。小学校の教科書は、何段階もの厳しいチェックを受けながら、一番分かりやすい書き方を考えて作られています。どんな参考書も、教科書にはかないません。
ですから、予習で一番必要なものは教科書です。教科書を読んだ後、問題を解いたり、内容をまとめたりするものが必要になります。予習専用のノートを準備しましょう。
では、教科ごとの最も効率的な予習の方法を紹介します。
国語の予習の仕方
国語の予習は簡単にできます。最も効果的な国語の予習の仕方は、音読です。次の学校の授業の部分を音読します。授業の2~3時間分先まで予習(音読)しておくと、かなり学校での勉強は分かりやすくなります。
予習の時間は10分から30分くらいで十分です。音読するだけなら5分で終わります。
【国語の予習 例】
①次の授業で勉強するところを音読する
②分からない言葉を国語辞典で調べる
③一番大切だと感じたところをノートに短くまとめる
低学年の場合は①だけでOKです。言葉の意味は親が教えてあげましょう。3年生以上になると、③が重要です。音読した部分を2~3文にまとめていきます。「何が書かれていたか」「どういうことか」を意識するとまとめやすいです。最初は簡単な言葉でかまいません。誰かに見せるわけではないので、思った通りに書くように伝えます。
(例)
・きつねが、かわいそうだった。
・大豆からできる食べ物が書かれていた。
・飛ぶと上がるを合わせて「飛び上がる」という複合語になることがわかった。
最初は何を書けばいいかわかりません。思ったことやわかったこと、はじめて知ったこと、疑問を書くようにすればOKです。
続けていけば、読む・書く力がどんどんついていきます。
算数の予習の仕方
算数の予習は取り組みやすいです。次に授業で勉強するところを読みます。そして例として出されている問題をノートに解いてみます。答えも教科書に載っているので、正解だった場合は終了です。早ければ5~10分程度で終わります。
【算数の予習 例】
①教科書を読む
②教科書で解説してある問題を解く
③教科書の解説を読む
低学年の場合は、親が一緒に勉強した方がいいでしょう。3年生以上は自分でできます。
算数の教科書は、「問題を投げかける→解き方の説明→練習問題」という流れで作られています。
予習の場合は、練習問題まで勉強する必要はありません。問題をどうやって解いていくのかだけ勉強しておけばいいのです。
一歩進んで練習問題まで予習しておきたい場合は、教科書ガイドという本がおすすめです。教科書ガイドがあれば、練習問題の答えも解説してありますので完璧な予習ができます。もし参考書や問題集をお探しなら、間違いなく『教科書ガイド』を購入しましょう。教科書の答えと解説、勉強のポイントが全て載っています。
参考までに算数の教科書ガイドがこちらです。教科書はいくつか種類がありますので、お子さんの教科書の出版社を確認して買うようにしてください。お近くの書店で購入できます。
あくまでも練習問題まで解く場合です。まずは教科書を読むだけで十分です。
社会の予習の仕方
社会の予習は教科書の音読が一番効果的です。高学年になるにつれて、社会の教科書は難しくなっていきます。国語の教科書以上に難しい言葉も出てきます。特に6年生の社会は、歴史と政治です。憲法も少し勉強することになります。
実際に6年生で、社会の教科書を音読できないお子さんは意外と多いと思います。それくらい難しいです。
【社会の予習 例】
①教科書を音読する
②分からない言葉を国語辞典やスマホで調べる
③大切な言葉をノートにうつしておく
社会は3年生から勉強が始まる教科です。3・4年生の頃は、勉強する内容は少ないので、短時間で勉強できる教科です。
しっかりと予習できていれば、授業には楽々ついていけるようになります。
理科の予習の仕方
理科の予習も教科書の音読がおすすめです。理科の場合は、音読のときに意識させておきたいことがあります。それは、何の実験・観察なのかということです。音読後にはノートにまとめます。
【理科の予習 例】
①教科書を音読する
②何の実験・観察なのかノートに書く
③実験の結果や分かったことを書く
例えば3年生で光の進み方について勉強します。鏡を使って光が反射する実験をするのですが、光は反射して進む方向が変わるということが大切なポイントです。しかし、ただ漠然と音読していると、鏡でキラキラするなど、ポイントがずれた勉強になってしまいます。
予習のメリット
予習のメリットは、学校の授業がよく分かるようになるということです。
すると、なかなか自信がなくて手が挙がらなかったお子さんが、進んで手を挙げるようになります。あまり授業についていけなかったお子さんが、勉強がよく分かり、楽しいと感じるようになります。
小学生で予習をするお子さんは多くありません。予習の方法を知らないからです。ですから、小学生は復習中心の子が多いのです。
お伝えしてきたように、小学生の予習は音読が中心です。やろうと思えば簡単にできる勉強です。
中学校や高校では、確実に予習が必要になっていきます。小学生の頃から予習ができるようになっておくことをおすすめします。
予習のデメリット
予習のデメリットは1つです。それは、学校での授業に新鮮味がなくなり、ワクワク感がなくなることです。でも、それは教科によって違ってきます。
国語や算数では、そもそもワクワクする授業ではない場合が多いです。わり算を勉強するとしても、ワクワクしそうにありませんよね。国語の漢字の練習でも、あまりワクワクしそうにありません。(個人によって感じ方は違うと思います)
しかし、練習よりも発見が多い教科は違ってきます。例えば理科です。
近所の川の水を顕微鏡で調べるとします。いろいろな微生物がいることを発見し、ワクワクすることがあります。社会でスーパーマーケットの勉強をします。スーパーで売られている果物が、日本全国から、世界中から集められていることを知り、驚くことがあります。
予習していた場合、このような発見は予習している段階で知ってしまうことになります。ですから授業中のワクワク感は減ってしまうということです。
しかし、ワクワク感よりも、自分はすでに知っているという優越感は強く感じられます。その方が勉強にはよいと思います。自信につながりますから。
復習の仕方
予習がおすすめという話をしてきました。予習したうえで復習まですれば、小学生の勉強としては100点満点です。
復習のしかたは簡単です。学校の勉強で使ったノートを使います。
学校の先生は、大切なことを教えるときに黒板に整理して書きます。それを写したものがノートです。
ノートを使えば、その日の授業のことを思い出します。「先生がこんなこと話してたな」など、勉強した内容がよみがえるのです。予習のしかたと似ていますが、ノートを読むようにするといいです。
予習に時間がかかるので、復習は簡単にノートを読むようにすればOKです。
復習にピッタリなノートのとり方
ノートを復習に使うには、授業中のノートのとり方が重要なポイントです。
ノートのとり方で大切にしてほしいことは1つ!
先生が黒板に書いたとおりに写す
多くの先生は、授業で勉強したことが黒板を見ればわかるように、黒板にまとめます。
ですから、黒板には、その時間に勉強したことがまとめられているのです。
ですから、ノートには、黒板に書かれていることを丸写しするようにします。
家でそのノートを見れば、授業のことを思い出します。ノートを読むことは、もう一度授業を受けるのと同じような効果があります。
小学生の予習・復習 よくある質問
予習や復習についてよく聞かれることを、Q&Aの形で紹介します。
Q:効率の良い勉強法は?
A:自宅で予習・復習をしっかりと取り入れた勉強をすることです。小学生の段階では、国語・算数・理科・社会・英語の5教科が重要です。この5教科の予習と復習をがんばるようにします。予習70%、復習30%くらいがいいと思います。宿題でも復習しているからです。
【例】
①宿題をする(復習できる内容になっている)
②国語の予習をする(15分)
③国語の復習をする(5分)
④理科の予習をする(10分)
これで、宿題以外の勉強時間は30分間です。宿題の量にもよりますが、無理せずできる範囲の予習復習からスタートするのがいいと思います。次の日にどんな勉強をするのか、教科書を読んでおくだけでも予習になります。
Q:予習は毎日すべきか?
A:はい。毎日するべきです。
勉強を続けることで、予習復習することが当たり前のことになっていきます。続けていくことが何よりも大切なことで、続けることさえできれば学力は少しずつ確実についていきます。
まとめ
小学生におすすめの予習について紹介しました。予習・復習どちらも大切です。ですが、どちらかといえば予習が大切です。
予習でおすすめなのは、教科書の音読です。
前もって読んでおくだけで、授業中の理解は深まります。ですが、多くのお子さんが予習で教科書を読んでくるということはしません。予習の仕方が分からないからです。
予習は誰にでも、すぐに簡単にできます。
勉強ができるようになることに近道はありません。こつこつ頑張った分だけ学力になります。ご家族の協力があれば、さらに効率もアップします。
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