国語が苦手な小学生は多いです。小学校の苦手な教科ベスト3に入ることも多いのです。でも、国語って「日本語」のことですよね。日本人が日本語を苦手に感じているということでしょうか?
実は「国語が苦手」には原因があります。
文章の読み取り練習をしていないことによる読解力不足です。
授業では、話す・聞く・読む・書くことを、バランスよく教えるようになっています。読み取り自体の練習をする時間は、あまりないのです。
その結果、国語が苦手と感じる人は増えてしまいます。ですが、読解力は練習すればグングンついていきます。特に小学生の時期は、みるみるうちに実力アップができます。
今回は、国語が苦手な小学生のための勉強方法を紹介します。1回15分間程度ですので、子供の負担にもなりません。文章問題が苦手なお子さんに、ぜひお試しください。
国語が苦手な子の特徴
国語が苦手な子の主な特徴には、次のような特徴がみられます。
☑文章を読んでも意味がわかっていない
☑算数や社会など、文章問題が苦手
国語が苦手な子は、あまり本を読まないことが多いです。図書室から借りてくる本は、図鑑や絵本など、写真やイラストが多いものを選びがちです。
悪いことではありませんよ
日常の会話や生活で困っていることはありません。お友達とも楽しそうに会話します。
文章を読むことは苦手で、読んでわかったことを伝えることは苦手です。
文章を読んで考えたり、イメージしたり、整理したりすることが苦手な場合は多いです。
つまり、読み取りは得意ではありません。
苦手の原因は読解力不足
国語が苦手なお子さんは、家で国語の勉強をしていないことが多いです。
家で勉強しているのは、音読、漢字の練習、言葉の意味調べ等です。大切な勉強ではあるのですが、肝心の読み取りの練習をしていません。お子さんの家庭での勉強の様子を見てみてください。今お伝えしたことが当てはまると思います。
どれだけ漢字を練習しても、文章を読む力はついていきません。文章を読む力は、読む練習をすることでしかついていきません。
文章を読む力を「読解力」といいます。
読解力不足の原因は?
では、なぜ読解力がついていかないのでしょうか?
読解力不足の原因は、読む練習不足です。
読み取り練習の不足です
お子さんが、今学校で勉強しているところを教科書で確認してみてください。そして、そこにどんなことが書かれているか、お子さんに短く説明させてみてください。
国語が苦手なお子さんの多くは、上手く説明できません。「学校でどんな勉強をしているの?」と聞かれても、説明できない場合が多いです。
文章に書かれていることを読み、自分で整理して言葉でまとめる力が読解力です。国語が苦手だと感じるお子さんは、残念ながらこのような練習をしていません。
だから書かれていることが分からないし、あまり問題文を読まないのです。テストの点数も思ったほどよくなく、国語はなんとなく苦手と感じてしまうのです。
ですが、お子さんは練習していないだけです。文章を読み取る練習をしていけば、必ず読解力はついていきます。
読解力は練習すればついてくる
自転車に乗る練習を続けていけば、やがてコツをつかみ乗れるようになります。文章の読み取りも同じです。何について書かれているのか読み取っていく練習をすることで、読解力はついていきます。
読む練習を繰り返していくと、文章の意味が分かるようになっていきます。国語のテストは、ほとんどの場合で答えが問題文の中に含まれています。読み取りができるようになると、どんどんテストの点数もよくなっていくのです。
むしろ、一番成績アップができる教科でもあります。
読解のコツ
ただ文を読むだけでは、読解力はなかなか伸びていきません。特に国語の問題を解くにはコツがあります。
・どんなことが書かれているのか
・何を伝えているのか
この2つを考えながら読むことが読解のコツです。
国語の文章問題は、主に2つのタイプがあります。主人公がいてお話が進んでいく物語風の文章の問題。何かを説明していく説明文の問題。
誰がどうしていくお話なのか。何のことを説明しているお話なのか。ここが理解できれば、問題には簡単に答えられるようになっていきます。
「どんなことが書かれているのか」「何を伝えてるのか」を考えながら読むことで、読み取りの力はぐんぐんついていきます。
文章を読む力をつける勉強方法
読む力とは、読み取る力です。毎日15分間の練習をしていくことで、読み取りの力はしっかりと身についていきます。
【読み取りの力をつける練習方法】
①前の学年の読み取り問題集を準備する
②1日15分間、問題を解く
③〇つけ、やり直しまで行う
小学校4年生の場合は、3年生の問題集を準備します。例えばこのような問題集です。
ポイントは、前の学年の問題集を使うことです。お子さんは、ある程度スラスラと問題を解くことができます。「なんだ。やればできるじゃん!」という気持ちにさせます。すると、この後の学習が長続きします。
また、前の学年の問題集を使うことで、簡単に読み取りのコツを学ぶことができます。もし、お子さんが簡単だと感じなかった場合、さらに一つ前の学年のものを準備してください。時間はかかるように感じますが、意外と実力をつけていく近道です。
読み取りのコツは「どんなことが書かれているのか」「何を伝えてるのか」の2つを考えながら読むことです。
練習を続けていけば、特に意識しなくてもできるようになっていきます。親としては、文章を読む前に、または読んだ後に、2つのことを子供に聞くようにするとよいでしょう。
問題集を解くときに注意するポイントがあります。
・1日15分以上はしない
・大事と思ったところに線を引く
・〇つけ、やり直しを必ず行う
時間は長引かせないことが、お子さんの勉強が長続きするコツです。15分間と決めたら、それ以上の無理強いはしません。そうすれば、15分間は集中して頑張る習慣がついていきます。
問題を読みながら、「ここは大切なところかも」と感じた部分に線を引かせましょう。最初はどうでもいいところに線を引きますが、次第に読解力がついていくと、大切な部分に線が引けるようになっていきます。
〇つけ、やり直しは子供が自分でするようにしましょう。
〇つけは親でもいいのですが、やり直しは確実に子供にさせましょう。ここが勉強ができるようになるかの分かれ道です。やり直すことで、自分の間違いに気づき、正しい理解ができるようになります。
練習にピッタリの教材
先ほど紹介したような、1日5分程度でできる読み取りの教材がおすすめです。〇つけ、やり直しまで含めて15分間で終了します。小学生向けの問題集が置いてある書店には、必ずといっていいほど置いてあります。なければネットで注文します。
読み取りのコツをつかんできたらレベルアップを
現在の学年の問題集が1~2冊終了した時点で、すでに読み取りはある程度できます。苦手な国語は、それほど苦手ではなくなっているはずです。
次の段階として、教材のレベルアップが必要です。近くの書店で、今度は冊子になっている国語の問題集を購入してください。「教科書ワーク」シリーズは、お子さんにとって使いやすいと思います。
ネットで購入する場合は、お子さんの使っている教科書の出版社と同じものを購入するようにしてください。
例えば、小4国語(東京書籍)であれば、教科書ワーク(国語)の東京書籍版を買うということです。
教科書ワークシリーズは、全国の学習塾でも使われている問題集なので、結構ボリュームがあり勉強になりますよ。
お子さんの学校のテスト対策であればバッチリです。
時間はこれまでと同じ15分でもOKですが、問題文が長くなるようでしたら20分、30分かけてもいいと思います。2ページ終わったら終了など、変更するのもありです。お子さんと話し合って、時間やノルマはしっかりと決めておきましょう。
15分間の学習習慣がついてきたのであれば、通信教育もおすすめです。国語の読み取りから、言葉の学習、さらに算数や理科、社会まで勉強できます。一気に勉強習慣を身につけることも可能です。
特に国語の読み取りなら、ポピーがいいと思います。無料サンプルでお試ししてみてください。そのまま15分間の勉強も続けられます。(読み取りに15分間ということ)
ある程度の読み取りの力がついているので、いろいろな教科の問題も読めるようになっています。ここからが、お子さんの学力が伸びていくときです。
ポピー以外の小学生向け通信教育は、こちらでまとめています。
➤小学生向け通信教育を徹底比較
興味をお持ちの場合のみ、のぞいてみてください。
文章問題が苦手な場合はコツをつかむまで無理はさせない
最後に失敗しないためのちょっとしたアドバイスです。
お子さんが読み取りになれていくまでは、たくさんの問題をさせたり、長文を解かせたりと無理はさせないことです。
ついつい調子に乗って「今日は3枚するように!!」など、親の要求もレベルアップしがちです。でも、これはよくありません。
ついでに読書もさせようなど、欲張ることもダメです。
子供はできるようになれば、自然と前に進みます。文章がスラスラ読めるようになってくれば、読書もするようになっていきます。
自分から「読んでみよう」という気持ちが出てくるまでは、そっと15分間の勉強を見守るようにしましょう。
お子さんが読み取りのコツをつかむまでは、無理させないようにしましょう。
子供の前で、親が読書を楽しんでいる姿を見せることは有効です。
自分も何か読んでみようという気持ちになれば、読書のきっかけになります。
同時に言葉の理解力もつけていく
練習を続けていくと、どうしても「この言葉ってどんな意味?」と誰かに聞いてくるようになります。
これは、いろいろな言葉の意味を知り、言葉の理解力(語彙力)をつけていくチャンスです。
語彙力をつけていく効果的な方法は、国語辞典で意味を調べることです。
ですが、国語が苦手な子は、国語辞典は嫌がります。
おすすめは、親子で国語辞典で意味調べをすることです。
親子で意味調べしてみましょう
子供が「この言葉どんな意味?」と聞いてきたら、わざと知らないふりをします。
そして、いっしょに国語辞典で調べてみます。
国語辞典の内容を、わかりやすく、簡単な言葉に直してあげてください。
すると、子供は「わからないときには、国語辞典で調べればいい」ということを覚えます。
しばらく続ければ、自然と一人で調べるようになっていきますので、面倒なときもありますが一緒に国語辞典で調べてあげてください。
国語辞典は、勉強する部屋にいつでも使えるように準備しておくことをおすすめします。
読解力がないと算数の文章問題も苦手に
読む力が大切という例を一つ紹介します。
それは算数の文章問題です。国語ではなく算数の話になりますが、すごく関係があることです。読解力がないと、算数で文章問題が解けないことがあります。そうなってくると、今度は、「国語が苦手」から「算数も苦手」になってしまうかも。
この現象は、算数だけでなく、理科や社会でもあります。国語は全部の教科の基本なのです。
特に多いのが、小学1年生で文章問題を苦手に感じることです。
これは、文章を読んでも内容がわからず、問題をイメージできていないことが原因です。いわゆるピンときていない状態です。
こんな場合は、親が一緒に文章を読んであげて、問題を絵やイラスト、簡単な図で説明してあげると大丈夫です。親が何度も同じような作業をしなければならないので大変ですが、繰り返しているうちに読んだことをイメージできるようになっていきます。
また、国語の読む力がついていけば、一人で問題が解けるようになっていきます。
まとめ
小学生のお子さんが「国語が苦手」の場合、読み取りの練習をすることで克服できます。
1日15分間の積み重ねが必要になりますが、親子で協力すれば必ずできます。
大切なのは、途中で止めずに続けることです。
お子さんが小学校に通う時期は、意外と短いです。しばらくお子さんの勉強につきあってあげてください。
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